昨日は

『歌の翼にキミを乗せ〜ロクサーヌに捧げるハイネの詩』 を観てきました
ネタバレ&毒満載。ご覧になる方はお覚悟を。
いやぁ・・・やられた。
思っていたお芝居と全く違って、戸惑いを隠せないまま 終ってしまいました。
まさか戦争の話とは!シラノじゃないの?!「愛しのロ クサーヌ」的なラブ
コメじゃないの?

言葉に重きをおき、頭でっかち。一見たおやかで美しい けれど欺瞞に満ちた女。

その女に恋をする2人の男。

1人は素晴らしい言葉を持つ男、けれど不細工。 もう1人は素晴らしい容姿を持つ
男、けれどお馬鹿さん。

賢く、言葉を持つ男が、馬鹿な男を使って自分の言葉や 思いを女に伝えようとする。

って、それ酷くないか?馬鹿と鋏は使いようかっての。

時代背景が戦時下、何故戦時下!? 演出家は「戦争反対!」「人の命は尊いもの」
みたいな ことを伝えたかったのか?だとしたら、ちょっと無理ないかぁ・・・
しかも何も伝わらなかったよ、少なくとも私には。

私自身、戦争と向き合えない人間ゆえ、どうしてもこの 時代背景に疑問を感じてしまう。

豪華なキャストも持ち腐れ、観ちゃんに「たおやかな昔 の日本の女」は無理さ。
西村さんは素敵だったけど、台詞回しなどが妙に古臭くて 生かしきれてない感ありあり。
顕ちゃん、村杉さんがいてくれなかったら、途中で退席し ていたかもしれない。この2人
のおかげで最後まで観る事 が出来た。

ラスト10数分の「西村さんオンステージ」は観てられず 目を瞑っていました。
このラストシーンがある事で、何かが解決するとか、話に オチがつくとかまるでないんだ
もの・・・消化不良で胸焼けし てるところに「はい天丼」と丼を差し出されても、食えん!

舞台が終って拍手、早々に離席。カテコはせず。
「西へ行く女」以来の「自分には会わなかったお芝居」

でもナンダカンダ言っても「おかーさーん!」で大泣き。 顕ちゃんのお馬鹿ちゃんぷりに
頬を緩め、村杉さんが素敵 で惚れなおしたり。それなりに楽しみました。

残念だったのは、新国立小劇場を使いながら、ステージの 奥行きを生かした演出が全く
なかったこと。
桜の森の満開の下」や「透明人間の蒸気」ではふんだん に使われ、それはそれは効果的だったの。
顕ちゃんがあのステージをワーーーーッと走って来たら・・・

(妄想中)素敵やん。