イナダ組、公演終了。

昨日でイナダ組の公演終了〜なんと観客の1割以上が道外から!(CUEダイアリー、リーダーの書き込みより)いやぁすごいなぁ・・・って、自分も道外組なんですが(´Д`;)
公演終了したので、ネタバレ有りの感想などチラ〜ッと。
最初にぶっちゃけてしまうと、今回のお芝居すごく好きです。義理人情、昔気質、お涙頂戴・・・いいじゃない!ベタなストーリー、先のわかる展開。奇をてらわなくたって、面白い芝居面白い!
演芸場を舞台にした物語、時代は70年代初頭。緞帳が上がる前にJさん演じる落語家・金朝(きんちょう)さんが小話風に時代背景を説明、短く上手に時代背景を語るにはもってこいな演出。ともすれば退屈な説明台詞も楽しく耳に入ってきます。
緞帳が上がるとそこは演芸場の楽屋、リアルセット、年代を感じさせる映画「イージー・ライダー」ポスターがいい感じです。
お芝居が始まるととてもテンポよく、言葉が言葉を生んで、舞台の上の出来事なのにとても自然な感じ、いいね〜この感じ。するすると入り込める、リーダーの「のほほん」加減がいい。脇をしめるイナダの女優陣がまたいいの。
そして舞台に大泉洋登場、長い手足をフル稼働、コミカルな動きが抜群に良い。う〜んやっぱり「欽ちゃん」に似てるなぁ・・・
舞台上の大泉さんを見てると「やっぱり舞台の大泉洋が一番好きだ」とシミジミ思う。もちろん「水曜どうでしょう」の大泉さんも大好き。でも一番は舞台だ!物語の終盤、大泉さん演ずる夫婦漫才氏のロマンが、相方で奥さんの可憐さんを亡くすシーン。もう意識がない可憐さんに向かって「客の拍手が、笑いの渦が、まだ聞こえる、まだ鳴り止まぬ・・・だ」と大見得をきって舞台に向かう。このシーンは本当に泣けた・・・(今も思い出し泣き)せつない、非常にせつない表情をする。その表情にやられた・・・
そして今回の公演で音尾君にもヤラレマシタ・・・音尾君は実年齢に近い役がいい!もちろん老け役もソツなくこなしますけどね、若者の役がいいな、等身大って感じの。音尾君はね〜台詞があるメインの演技の時はもちろん良いのですが、ライトもあたらない、台詞もない時の演技。台詞を喋っている人の邪魔にならず、サラリと、ごく自然にその場にいるのって結構大変だと思います。それがすごく上手なのね・・・いやぁベタ誉めだ、誉め言葉しかでてこない。それほど今回の音尾君は良かった。

ふぅ、ここまで書くのに1時間以上かかっちゃった_| ̄|○難しいなぁ、感想書くのって。

お芝居全体の話をすると、本当にね「普通」なの。複雑な人間関係、張り巡らされた伏線、先の読めない展開・・・なんてお芝居とは真逆を行くベタなお芝居。子供の頃にTVで観た「松竹新喜劇」(吉本じゃなくてね、藤山貫美さんの方)的な。でもラストはそれほど明るくない。いわゆる大団円ではありません、少し考えさせられる。「この先どうなるんだろう?」と思わせる。その辺が上手いなぁ、ハッピーエンドは好きだけど、それじゃあ「その先」を考えたり、自分に置きかえて考えさせられたりってないものね。
続編、ないかなぁ・・・ロマン・二代目可憐のその後、秋田はカメヤに戻ってくるのか?支配人の恋!なんかも盛り込んで。
1回ではねもったいないと思います!すごくいいキャラクターばかりだから、是非とも続編を!!