いよいよ野田地図。

今年最後の観劇、すごく豪華な出演陣!「銀のエンゼル」でバナナを暖めるローソンの店員さんの役だった峯村リエさんも出演してますよ。
〜追記〜はぁぁ・・・すごい余韻。圧倒されっぱなし、野田秀樹恐るべし。以下ネタバレあります。


まずセットがスゴイ!緞帳が下りていないステージは瓦礫の山。うわぁこんな所どうやって歩くの?転んだら大変だよ・・・などと要らぬ事を考えている時、場内にかかっていた70年代〜80年代アイドルの歌(少年隊やCCBなど)が消え、いきなり舞台にスルメ(中村勘太郎)が現われる。前回の「赤鬼」も「そろそろ開演かなぁ」なんて思っていたら、普通にお客さんが入ってくる入口から野田さん、大倉君、小西さんが入ってきたのです。あれ?すごき変わった服を着た人たちだなぁ・・・と思っていたらそのまま舞台に上がったのでビックリしたのです。
今回もいきなり始まりました、スルメの口かれ飛び出す台詞は「?????」?の嵐。意味があるのか無いのかわからない。言葉に意味がないのなら、聞き逃したって別に構わないはず。でも一言も聞き逃したくない。
話が進むにつれ、訳の判らなかった言葉の「意味」が判ってくる。言葉の意味が判ったからといって、話の内容がわかる訳ではなくて(´Д`;)頭の中で最後まで消える事のない「?」でも「わからない」=「つまらない」ではないの。普通は「わからない」事や理解できない事って「え〜わかんない、つまんないの!」となる事が多いと思うのですが、このお芝居はそれが無い。圧倒的な台詞と役者の力があいまって、本当に素晴らしい舞台になっていたと、私は思いました。
役者さんに関しては、スルメ役の中村勘太郎、ちょっとカツゼツが気になる。濁音になっちゃうのね「いまぼぐがごのごどを(いまぼくがこのことを)」みたいな。表情や動きは好きなんですが・・・古田新太さんは相変わらず「おいしいところ」を持って行かせたら日本一?野田さんとのコンビネーションが素晴らしい!サモアリナンズの小松和重さんは夏に観た「ガマ王子VSザリガニ魔人」で「お?この人面白い!」と思ったんですよね〜今回もやってくれました。そしてメルス役の河原雅彦さん、この方の演技は正直苦手(´Д`;)でも今回のメルスはハマってたなぁ。そして女優陣、峯村リエさん!もう笑わせていただきました、あの独特の間が溜まらなく好き。「赤鬼」に続いて出演の小西真奈美さんは相変わらず美しいです。舞台栄えする女優さんだなぁ・・・
そして久々の深津絵里さん!いやぁ・・・可愛い、声が凄い、小さい体から物凄いオーラを発しています。テレビドラマで拝見する深津さんも素敵ですが、私は舞台の深津さんが好きだ〜本当に凄い女優さんだと思いました。終盤の深津さんの演技に号泣。本当に泣けて泣けて仕方がなかった・・・
ラストシーン、瓦礫の中前方に芙蓉の亡き骸を抱いたスルメ、後方にその他の出演陣。このラストの構図が最高に格好良かった・・・
劇中の沢山の映像が流れますが、これがまた良いの。パンフレットを見たら奥秀太郎だった、なるほど納得。
今日の「走れメルス」は今年の締めくくりに最高の1本でした。本当に良かった!